ハクトウワシの生息数は目覚ましい回復を遂げている。だが米国の誇りを示すこの雄大なシンボルは、特にカナダでは厄介な存在となっている。太平洋岸北西部の幹線道路沿いでハクトウワシの群れが目撃されている。加バンクーバーのゴルフ場では今年に入り、カモメを追いかけ回して殺し、人々を驚かせた。翼幅8フィート(約2メートル)で、雪のように白い頭が特徴的な米国の国鳥は、愛国心と畏敬の念を抱かせる。「目にするたびに畏敬の念を覚える」。最近、米ニュージャージー州から加ブリティッシュコロンビア州に引っ越してきて、ほとんど毎日のようにこの猛きん類を目にするようになったジェニン・ペシェさんはこう話す。だが、コンサルティング会社を経営するペシェさんは、5歳の娘にナショナルジオグラフィックのような遭遇について説明しなければならないこともある。「ある日、ワシが岩の上でカナダガンを何時間も引きずって行き来しているのを見た」とペシェさん。「そうやって肉を柔らかくするのだと聞いた」