長期間の投資で巨額の含み益を持つビットコインの強気派は、暗号資産(仮想通貨)のこのところの急落を笑い飛ばすことができるかもしれない。それでも、こうした急落は、ビットコインが政府発行通貨の真の代替になるという主張の欠陥を露呈している。米東部時間19日午前の取引で、ビットコインは24時間前から約20%安に沈んだ。これによりビットコインのドル建て価格はしばらく見られなかったような低水準に後退・・・といっても、わずか2~3カ月前の水準だ。2年前に購入した人であれば、投資した資金はなお3倍余りに膨らんでいる。5年間にわたって保有していれば、含み益は6000%を超える。多くの投機家はこうした記録だけでも、持ち続けるか押し目買いすることを十分に正当化できるだろう。だがビットコインの歴史的な上昇は少なくとも部分的に、いつの日か価値保存や交換手段の面で主要通貨に匹敵するようになる――つまり本物の通貨になる――との見通しが背景となっている。今週の動きは、それがなぜ確実とは程遠いのかを改めて認識させるものだ。
ビットコイン急落、仮想通貨の有用性に疑問符
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