ソウルフードのキムチも
中国が起源と主張

 韓国人にとって食文化の誇りは、焼き肉とキムチである。しかし、中国はそのキムチさえも中国が起源だと主張している。

 2016年6月、ワールドカップ南アフリカ大会のキムチ広告に対し、中国国営の新華社通信は「キムチの甕(かめ)は四川省のキムチの甕の盗作」であり、「1500年前に中国の漬物が韓国に渡ってキムチになったもの」と主張した。これに対し韓国メディアは「キムチ工程」と言って反発した。

 中国はキムチを自国の伝統食に編入させようとする動きを見せている。中国の国営メディア「環球時報」は昨年11月、野菜の漬物である「泡菜」が国際標準化機構(ISO)の標準認証を受けたと主張した。また、今年1月9日、チャンネル登録者1400万人を有する中国のユーチューバーの李子チー氏が、キムチを漬けて「中国伝統料理」というハッシュタグをつけて大きな論争を起こしたことがある。

 中国共産党の中央政治法律委員会は「韓国で起こった『キムチ論争』は文化的な自信が乏しい韓国の被害妄想」といって韓国国民の感情を一層刺激している。

 同委の委員長は「(韓国は)キムチは韓国のもので、干し柿も韓国のもので、端午も韓国のものだという」「すべてのものにいちいちケチをつけるのは、自分への自信が足りないためだ」というが、それはいかにも「上から目線」の発言である。

中国の王毅外相も
韓国に対し横柄な態度

 昨年、韓国を訪問した王毅外相は、韓国の経済界のトップの人々を昼食に呼びつけた。伝えたのは昼食会のわずか数日前で、既に予定が入っている人もそれをキャンセルして集まるよう求めたのである。

 習近平国家主席であれば、やむを得ないかもしれないが、外相(外交部長)が、訪問国の経済界のトップに数日前になって集まれというのは極めて外交儀礼を損なう行為である。しかも、その会合に王毅外相は遅れてきたという。

 中国は、いまだに韓国を属国扱いしているのであろうか。外相は外交のトップであり、外交儀礼を重んじなければならない人である。

 こうした中国の不遜な行動を見ると、韓国の多くの人々は嫌悪感を抱くだろう。