それは、天職だと思える好きな仕事だからです。

 ちなみに天職と感じる仕事とは、時間を忘れてのめり込むことができ、見返りを求めずやりたいと感じることができる仕事といわれています。

 ただし、天職と感じる仕事に就けている人は、現実ではそう多くはいません。ある転職サイトの調査によると、「いまの仕事=天職だと思っていますか?」との問いに「はい」と答えた人は約3割にすぎませんでした。7割の人は天職と思えない仕事に就いていることになります。

 たとえば、人見知りで話嫌いなので営業職よりも事務職の方が向いている気がするといった人や、方向音痴なので運送業に向いていない気がするのにドライバーをやっている人など、天職でないと感じながら仕事をしているのです。考えてみれば、天職と感じる仕事に就けることなんて、ごくまれなことなのかもしれません。

 では「天職といえる仕事に就けていない」という人は、どうしたらいいのでしょうか?

 それは、仕事の全体としては向いていない部分があったとしても、「この部分は好きだ」と思えるところを見つけることです。周囲が反対しても、やりたいと思えた仕事を個別に思い出してみましょう。

 たとえば、手間がかかり、同僚からは「そこまでやらなくてもいいんじゃないの」と言われたことがある仕事。

 あるいは「費用対効果で合わない気がする」と指摘されたのに頑張ってしまった仕事。

 こうした仕事は好きで天職である可能性が高いのです。