一部の投資家は金融市場の激しい変動に備えている。インフレの到来に加え、インフレ率の上昇を容認する米連邦準備制度理事会(FRB)の姿勢が、一段の相場変動をもたらすのではないかと懸念している。その理由はこうだ。インフレを狙った現在の経済政策は、何十年もの間、市場を比較的安定させてきた経済政策とは逆を行くものだからだ。シンプリファイ・アセット・マネジメントは最近、上場投資信託(ETF)「インタレスト・レート・ヘッジETF」を立ち上げた。これは、米長期国債の利回り上昇から収益を得ることに特化している。このETFを運用しているのは、メリルリンチの元トレーダー、ハーレー・バスマン氏。同氏は、債券市場のボラティリティー指標として広く利用されている「MOVE指数」の開発者だ。同ETFでは、資金の半分を米中期債で、もう半分をペイヤースワップション(固定金利4.25%、7年満期20年スワップ)で運用している。こうしたオプション取引は、長期金利が上昇すれば恩恵を受けるはずだ。
インフレ懸念する米投資家、市場の大変動を予想
インフレの到来が向こう30年の市場の動きを根本から変える可能性も
有料会員限定
あなたにおすすめ