ボリス・ジョンソン英首相にとって、週末にかけて開催された主要7カ国(G7)首脳会議は、欧州連合(EU)加盟国としての歳月を過去のものとし、英国の野心をグローバルな舞台でアピールする大きな機会だった。だが、ジョンソン氏はそれを完全には実現できなかった。英国のEU離脱(ブレグジット)問題が会議に持ち込まれ、大成功を収めたかに見えた首脳会合が色あせてしまった。英国は今年初めに関税同盟と単一市場から離脱した。これにより、ブレグジット後の貿易管理と北アイルランドの和平維持を目的とした複雑な協定が発効し、それ以来、英政府とEUの間で緊迫した論争が繰り広げられている。ジョンソン氏はこの協定について、英国の領土保全を脅かすものだと主張しているが、アイルランドを含むEUは、同氏が協定に署名したのだから合意したことを実行すべきだと述べている。
G7で英首相、ブレグジット問題から逃れられず
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