警告がなかったとは言えない。今年5月にカナダ最大の一級鉄道会社カナディアン・ナショナル鉄道(CN)が米国最小の一級鉄道会社カンザスシティー・サザン(KCS)の買収に乗り出した際、CNの大株主である英ヘッジファンド「TCIファンド・マネジメント」は買収撤回を求めていた。TCIはCNがKCS買収で合意したことについて、破滅の恐れがある賭けに出たと指摘した。ここにきて、TCIが想定した以上に厳しい展開になる可能性も出てきたようだ。買収手続きの第1段階は、株主から株式の信託を受ける議決権信託を巡る承認を陸上運輸委員会(STB)から得ることだ。CNはKCS株1株につき325ドル(約3万5700円)を現金と株式で支払う計画だが、STBの決定はまだ下されていない。
米加の鉄道合併計画、バイデン大統領令で脱線も
カナディアン・ナショナル鉄道によるカンザスシティー・サザンの買収計画が頓挫する恐れ
有料会員限定
あなたにおすすめ