ただし、子どもが現在16歳ですから、まだ教育費がかかることになります。大学への進学などの進路が書かれていませんが、大学まで行くとしてその費用を500万円、塾などに通う資金を100万円として600万円かかるとしましょう。すると、6年間でできる貯蓄は2756万円−600万円=2156万円になります。
Sさん一家の現在の資産は貯蓄がSさん1億2500万円、妻8500万円、資産運用残高がSさん830万円、妻1100万円の合計2億2930万円になります。この金額に6年間の貯蓄がプラスされることから、6年後の金融資産額は2億2930万円+2156万円=2億5086万円になります。
6年後に住宅ローンを一括返済の予定と書かれていますが、試算した住宅ローンの返済プランによると、6年後の住宅ローンの残額は5846万4244円です。数字を丸めて5847万円としましょう。住宅ローンを一括返済した後の金融資産額は、6年後の金融資産額2億5086万円から5847万円を差し引いた1億9239万円になります。
Sさんが退職する6年後に1億9200万円残したいというご希望でしたね。退職までの6年間に記載通りの貯蓄を行うことができれば、あえてリスクを取って投資を行わなくてもご希望の老後資金を準備できます。記載のデータなどがやや少ないことから簡単な試算になりますが、退職までの6年間にしっかり貯蓄ができれば過度に老後を心配する必要はないでしょう。