接種率が低い10州のうち9州は
大統領選での「トランプ支持」州
米国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大に転じている。背景には、デルタ株の広がりに加え、ワクチン接種の伸び悩みがある。
特に目立つのが、共和党支持者におけるワクチン忌避の強さだ。ワクチン接種率が低い上位10州のうち9州が大統領選でトランプ前大統領が勝利した州だ。
共和党支持者は政府からの自由を重んじる気風が強い上に、民主党のバイデン政権に対する不信感が強く、ワクチン接種問題に大統領選の分断が影を落とす。
党派色が色濃いなかで米政府も対応には限界がある状況だ。
新規感染者数、7月1カ月で約5倍に
7日間平均で1日5万人台に
「間違った方向に進んでいる」
7月25日に米バイデン政権のファウチ首席医療顧問は、このところの新型コロナウイルスの感染再拡大に警鐘を鳴らした。
米国では7月初めに、7日間の移動平均で1万人台前半だった1日の新規感染者数が、直近では5万人台にまで膨らんでいる。