トランプ弾劾よりコロナ対策優先、バイデン民主党のもう1つの「ジレンマ」
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トランプ前大統領に「無罪」評決
民主・共和両党の思惑一致

 トランプ前大統領の2回目の弾劾裁判で、2月13日(米国東部時間)、トランプ氏に無罪の評決が下された。

 これは、先月に起こった連邦議会議事堂への乱入事件をめぐり、「反乱を扇動」したとして弾劾訴追されたものだが、激戦の大統領選の余韻が残るなかで起きた乱入事件直後の訴追をめぐる“熱気”はもはやなく、あっさりと「無罪」が決まった。

 共和党議員の間でトランプ氏に責任を追及する機運が徐々に下がっていたことや与党・民主党が、上院での与野党の議席数が拮抗(きっこう)するなかで「トランプ追及」よりも新型コロナウイルスの追加経済対策の法案成立を優先したからだ。

 評決結果について民主・共和両党内でも反応はさまざまだが、米国社会では追加経済対策がいち早く実施されることを望む声が強い。そのことを考えれば、バイデン政権や民主党には、弾劾審議が長引き、議会が動かない事態になることが避けられ、コロナ対策の法案に集中して審議することができる体制となったということでよかったのかもしれない。

 だが、大きな「懸案」が残った。