2021.1.14 バイデン新大領の「鈍感力」が、嵐の船出で真価を発揮しそうな理由 トランプ大統領支持者による連邦議会議事堂占拠事件の衝撃が冷めやらぬ米国で、いよいよバイデン新政権が誕生する。民主主義の象徴である議事堂で犠牲者が出るほどの熾烈な分断の中、超党派による政策運営は実現するのか。そこで試されるのが、バイ…
2020.12.15 米バイデン政権人事の落とし穴、「インサイダー人材」頼みで内情は綱渡りか 米国では、次期大統領に就任予定のジョー・バイデン氏が、新政権の人事を次々と発表している。浮かび上がってきたのは、女性や黒人など多様性への配慮を強調しつつ、要所に米国の行政・政治を知り尽くしたインサイダーを配した布陣だ。この人事には…
2020.11.10 バイデン氏は果たして「勝った」のか?成果と限界を冷静に見極める 民主党のバイデン氏が大統領選挙の勝利演説を行った。劇的な勝利ではあるが、大統領・議会選挙双方での圧勝が予測されていた下馬評と比べれば、期待外れの感もある。果たしてバイデン氏は、どのような「勝利」を収めたのだろうか。その成果と限界を…
2020.10.2 米大統領選、バイデン氏への政権交代で備えるべき「本当のリスク」 終盤戦に入った米国の大統領選挙では、民主党のバイデン氏のリードが続いている。バイデン氏の公約については増税の悪影響が懸念されるほか、投開票の混乱や党派対立の深刻化も予想され、不透明感が強まっている。政権交代が起きたときに見えて来る…
2020.8.18 「バイデン政権」を読み解く3つの特徴、なぜ最も無難な副大統領候補を選んだか 民主党の全国党大会を経て、バイデン氏が大統領選の大統領候補に正式に指名される。これに先立ちバイデン氏は、ハリス氏を副大統領候補に選出し、11月の本選挙への体制を整えた。遅れに遅れた副大統領選出の経緯から、「バイデン政権」の姿を占う手…
2020.7.21 米バイデン政権誕生の暁に、対中政策で同盟国が求められる「覚悟」とは 米国大統領選挙で、トランプ大統領の苦境が深まっている。ジョー・バイデン氏への政権交代が実現すれば、米国の対中政策も変化を迎えるだろう。果たして、米国第一主義は変わるのか。政権交代によって生まれる新しい米中関係が、同盟国にどのような…
2020.6.15 トランプ再選失敗への道筋が鮮明化、劣勢を加速させる「三重苦」とは 米国で、ドナルド・トランプ大統領の再選に強い逆風が吹いている。人種問題への関心の高まりに加え、新型コロナウイルスの感染拡大と、それにともなう景気減速という三重苦によって、再選失敗への道筋がはっきりと浮かび上がってきた。民主党は首尾…
2020.5.29 コロナ後の米国で「ニューディール政策」再来か?大きな政府の向かう先 新型コロナウイルス対策に国をあげて取り組んできた米国が、「大きな政府」に傾斜している。大恐慌がニューディール政策のきっかけとなったように、このままコロナ後の米国は大きな政府に進んでいくのだろうか。カギを握るのは、政府に対する有権者…
2020.4.17 コロナ禍の米国で政治の機能不全危機、注目浴びる「対策を止めない仕掛け」とは 新型コロナの感染拡大を受け、大型の経済対策を講じてきた米国で、景気の落ち込み度合いに合わせて、自動的に対策を継続・強化する仕組みが注目されている。政治の機能不全が起きる中、財政の自動安定化機能の強化が急務となっている。
2020.3.19 新型コロナが脅かすトランプ再選、なりふり構わぬ対策で乗り切れるか 新型コロナウイルスの急速な感染拡大が、米国を襲っている。米国第一主義で国内の分断を招いているトランプ政権は、1兆ドルを超える対策の実現を急ぐ。再選を目指すトランプ大統領の政策運営は、思わぬ形で正念場を迎えている。
2020.2.20 米大統領選、民主党の候補者レース混迷で「漁夫の利」を得るのは誰か 米国大統領選挙の候補者を選ぶ民主党の予備選挙で、本命視されていたバイデン前副大統領が失速している。中道派の絞り込みが遅れる一方で、世論調査ではリベラル派のサンダース上院議員が首位に躍り出た。バイデン氏の失速で漁夫の利を得るのは、い…
2020.1.21 トランプ打倒なるか?民主党の明暗を占う予備選挙「5つの視点」 大統領選挙イヤーを迎えた米国では、民主党の予備選挙で全米の先陣を切るアイオワ州の党員集会が2月3日に迫る。再選に挑むトランプ大統領の対抗馬は誰になるのか。いよいよ本格化する民主党の予備選挙と米国政治の今を読み解く。
2019.12.19 米中合意に見えるトランプの思惑、「不確実性の霧」の向こうには何がある? 米中合意で株式市場が大きく動いている。「不確実性の霧」が晴れるかどうかが材料視されているが、それだけでは近視眼的な「取引」に没頭するトランプ大統領の視点と変わらない。たとえ米中の合意が守られたとしても、摩擦発生前と比べてリスクは格…
2019.11.22 「減税2.0」は再選の切り札か、トランプが思い描く汚名返上の現実味 再選を目指す米国のトランプ大統領が、2017年の大型減税に続く追加減税の提案に向けた用意を進めている。その背景には、2017年減税への評価が芳しくないという事情がある。トランプ大統領は「減税2.0」で汚名返上できるだろうか。
2019.10.28 まさかのウォーレン政権誕生?米ビジネス界の警戒が「行き過ぎ」な3つの理由 米国では、来年の大統領選挙での民主党の指名候補を選ぶ予備選挙で、エリザベス・ウォーレン上院議員が主役に躍り出た。ウォーレン議員の提案はビジネス界にとって気がかりな内容が目白押しだ。「まさか」の可能性が出てきたウォーレン政権の誕生と…
2019.9.24 気候サミット盛況のなか、トランプ共和党が抱えた「時限爆弾」 トランプ大統領がパリ協定からの離脱を宣言するなど、気候変動対策への懐疑的な態度が目立つ米国だが、有権者の関心は着実に高まっている。特に若年層の意識は高く、2020年の大統領選挙でも、重要な論点になりつつある。共和党はこの動きにどう向き…
2019.8.23 トランプの「常識を壊す」再選戦略、景気後退を顧みないリスクも 米国で景気後退観測が浮上している。過去の大統領選を振り返ると、景気後退はトランプ大統領再選の大きな障害になるはずだが、常識を破って当選した大統領だけに、「不景気でも再選できる」という賭けに出る展開が懸念される。
2019.7.24 トランプ再選の哀しい切り札、米国を切り裂く人種間分断の深刻 2020年の大統領選挙を前に、米国が人種問題に揺れている。トランプ大統領が人種差別とも批判される言動で白人票固めを急ぐ一方で、民主党の各候補は黒人票の獲得を競う。重い歴史を持つ人種間の分断が、大統領選挙を左右しそうだ。
2019.6.21 メキシコ関税引き上げ回避も、「ひと時のから騒ぎ」では済まない悪夢 G20サミットが近づき、米中摩擦の今後に注目が集まるなか、米国による対メキシコ関税引き上げ騒動は、すっかり過去の出来事になってしまった感がある。しかし、「ひと時の悪夢」と片づけるのは早計だ。一連の騒動を通じて、トランプ政権の政策運営…
2019.5.17 風雲急を告げる米中摩擦はトランプ再選にとって「諸刃の剣」 にわかに高まる米中の緊張に対し、米国内での政治的な反発は思いのほか盛り上がらない。来年の大統領選挙を考えれば、中国とのディールを求める力学が高まるはずだが、大統領選挙への計算がむしろトランプ大統領を強気な姿勢に駆り立てている。