倒産危険度ランキング#2Photo:cnythzl/gettyimages

コロナ禍で市場環境が激変した13業界について、それぞれ倒産危険度ランキングを作成した。特集『廃業急増!倒産危険度ランキング2021』(全23回)の#2では、緊急事態宣言で大打撃を受けた外食業界を取り上げる。25社が危険水域に入った。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

“正直者がばかを見る”外食業界
コロナ関連倒産では飲食店がトップ

「お店開けないと、おたくの存在忘れられちゃうよ」

 休業を続けるある居酒屋の従業員は、行政からの自粛要請を無視して通常営業を続ける近隣の飲食店経営者からこんな嫌みを言われた。この休業中の居酒屋を運営する企業は、倒産危険度が“危険水域”と判定されてランキング入りしている。

 正直者がばかを見る――。現在の外食産業を象徴するのはこんな言葉だろう。

 東京・JR渋谷駅付近の繁華街を訪れると、時短営業や酒類提供の制限などといった行政の要請をものともせず、通常営業を続ける店舗が散見される。こうした店は連日お客で溢れ返り、平日夜にもかかわらず、席が空くまで2時間待ちというケースも。通常営業を強行することで大繁盛しているのだ。

 とはいえ、「禁酒令」と業界でやゆされる行政の要請を無視する強気の飲食店はごく一部。やはり、多くの飲食店は“お上”の指示に従っており、こうした企業を取り巻く経営環境は苦しい。

 帝国データバンクの調べでは、新型コロナ関連倒産1861件のうち飲食店は311件(8月4日時点)で、全業種トップだ。コロナ禍に突入して1年以上経過したことで、外食企業の金融機関からの借入金も増え続けた。

 ある業界関係者は、「ワクチン普及が進んでコロナ禍の終息が見えてきた頃に、今は目をつぶっている過剰債務問題が露呈する。倒産や廃業も増えるだろう」と気を引き締める。

 外食業界で倒産危険度の危険水域に入った会社は25社。いずれも財務状態が悪く、これからの“倒産予備軍”といえる。早速、その顔触れを見ていこう。