トヨタ自動車や独BMWは、テスラを礼賛する投資家が電気自動車(EV)について聞きたい内容を口にすることはない。変わる必要があるのは、むしろ投資家の方かもしれない。業界全体が環境対応車へのシフトを進める中、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクス・ワーゲン(VW)などはEVにすべてを賭ける一方、トヨタ自動車やBMWはEVへの移行技術やより広範な脱炭素化の重要性を強調することに主眼を置いている。トヨタは7日、電池事業の戦略に関する説明会で、EV販売が想定以上のペースで伸びる場合に備える方針を明らかにしたが、炭素削減ではなお看板のハイブリッド車に大きく依存していると述べた。その前日には、BMWが資源リサイクルを前提としたコンセプトEVを発表。BMWはこれまでも、向こう数年はプラグインハイブリッド車が中心的な役割を果たすなど、分散型の電動化戦略を掲げている。