お金を失って喜ぶ人などいないが、9月28日の米株安は、S&P500種指数が2%安となったこと以上に筆者を不安にさせた。2%という数字自体は特に大きくもない。それ以上に下げた日が今年は3回あり、1964年以降では7回が年平均となっている。気がかりなのは、株安のきっかけとなった債券利回りの上昇がごくわずかで、今後さらに大きく上昇する余地を残していることだ。10年物の米国債利回りは前日よりもわずか5ベーシスポイント(bp)高い1.5%超に、30年債利回りはそれよりもやや上昇して2%強となった。これが妥当な反応だというのなら注意が必要だ。利回りはその4倍上昇しなければ、3月の水準にすら戻ることはできない。