2人の子どもを中学から私立に行かせたい…
大学卒業までの教育費はいくらかかる?

 試算を続けます。金融資産5876万円が準備できますが、この金額から2人の子どもの教育費を取り崩すことになります。

 Jさんはお子さんを2人とも中学から私立へ通わせたいという希望なさっているので、教育費は中学校3年間で400万円、高校3年間で350万円程度の資金がかかります。

 しかし、中学から私立へ通わせる場合、多数のご家庭で小学校から塾に通わせています。小学校4年生から3年間塾に通わせるとして、年間の費用を100万円、3年間で300万円とします。合計すると塾代300万円、中学校400万円、高校350万円の合計1050万円が1人当たりの費用です。

 お子さんは2人ですから、計2100万円が高校までの教育費となり、この金額に大学の費用がプラスされることになります。大学は私立か国公立か、文系か理系かはわかりませんが、学費は平均値より少し多めの1人当たり500万円とします。2人で1000万円となり、中学から大学までの教育費は総額で3100万円となります(浪人あるいは薬学・医学部、大学院への進学は考慮せず)。

 金融資産は5876万円ですから、教育費を差し引くと残りは2776万円です。このとき夫は60歳、Jさんは47歳、2人の子どもは長女15歳、長男13歳です。子どもの教育費は全額計上していることから、2776万円と夫が60歳以降に新たに行う貯蓄がご夫婦の老後資金です。