東南アジアで新型コロナウイルス感染者数が減少していることを受け、主な工業地帯では工場が再開し、生産が着実に回復しつつある。多くの企業にとって販売の足かせとなっていたサプライチェーン(供給網)の制約が和らぐ兆しが現れている。多くのメーカーは東南アジアが生産のボトルネックになっていると指摘しており、米アップルは28日、コロナ流行に伴う混乱で7-9月期の売上高が60億ドル(約6840億円)押し下げられた説明した。スポーツ用品大手の米ナイキや独アディダスなども、今夏に東南アジアを襲ったコロナ禍が自社のサプライチェーンに打撃を与えたと述べていた。半導体パッケージングの主要拠点であるマレーシアが今年、工場生産を厳しく制限したことで、世界の半導体製造が影響を受けた。その結果、半導体不足に見舞われていた自動車メーカーなどの産業にも問題が波及した。