主要国の中央銀行が金融引き締めに転じるとの見方を市場がいよいよ織り込み始めた。先週にはインフレ高止まりで債券市場が動揺するなど、市場は転換期を迎えている。今週最大の注目材料は何と言っても、3日まで2日間にわたり開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。月額1200億ドル(約13兆7000億円)のペースで進めている資産買い入れの段階的縮小(テーパリング)を発表すると見込まれており、来年6月のテーパリング完了を視野に入れているようだ。こうした中、市場ではFRBが来夏にも利上げに着手するとの観測が高まっている。鈍化の兆候が見えない足元のインフレ統計に加え、世界の主要中銀が相次ぎ金融引き締めにかじを切る兆しが出ているためだ。
利上げに傾く主要国の中銀、インフレ対応に苦慮
有料会員限定
あなたにおすすめ