ジョー・バイデン米大統領は3日、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開催された英国から帰国した。同氏は今回の会合を通じて、中国とロシアが気候変動対策を巡る世界的な総意に反対し、孤立しているという印象を植え付けようとした。バイデン氏は国内外にレガシー(政治的遺産)を残すため、気候変動対策を巡って国際社会をまとめられるかに賭けている面もある。だが、米国と、英国や欧州連合(EU)などの同盟国はCOP26首脳会合に先立ち、温室効果ガスの排出量が多い中国やロシアなどを説得し、欧米諸国が低すぎると考える排出量削減公約を引き上げさせることはできなかった。米当局者らは、中国政府が削減目標の拡大に消極的で、協議内容を拡げて他の問題も取り上げるよう提案したことに不満を漏らした。こうした状況を受け、バイデン氏はここ数日、中国とロシアに対する批判を展開し、米国が気候変動対応で世界の大多数の国々と団結していることを示唆したという。
バイデン氏のCOP26戦略、「中ロ批判」と「合意確保」
有料会員限定
あなたにおすすめ