旧型よりも
“シビックらしさ”が増している要因は

 静粛性も高い。単に音量を下げるのではなく、雑味を抑えたうえでエンジンサウンドを聞かせる技術は、ホンダらしいこだわり。ホンダは電動化に舵を切る宣言をしているが、「まだまだエンジンも続けるよ!!」という本音が表れている!?

 11thシビックは“本質重視”の作り込みにより、総合的なレベルアップを実現した。しかも旧型よりも“シビックらしさ”が増している。その要因は何か?ヒントはグランドコンセプトの“爽快”だ。

 爽快は人間の気持ちで、数値では測るのは難しい。人の感覚で磨き上げていく必要がある。つまり、絶対性能より官能性能を重視した開発だ。それが結果として、いままで以上にドライバー中心のクルマづくりに繋がった。シビックらしさとは、“人に寄り添うこと”だったのだ。その意味で、新型は久々に“シビックらしいシビック”である。

(CAR and DRIVER編集部 報告/山本シンヤ 写真/小久保昭彦)

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