どうも最近、日本では、「宴会」がもてはやされていないようだ。「飲みニケーション」という言葉で揶揄され、仕事関係の飲み会やレクレーションが敬遠されたり、人と人とのベタなコミュニケーションが軽視されたりする風潮がある。
巷では、コンサルティング会社が使うような論理やフレームワークやカタカナ用語が幅を効かせ、頭脳明晰/スマート風なビジネスパーソンが賞賛を浴び、「賢く・効率的良く・軽く高収入」といったものに憧れる若手も多くなっていると聞く。
では、そんな頭脳重視・効率重視のスタンスで、英語の知識さえつけばグローバル環境で際立つ仕事ができるのか。
僕はまったくもってNOだと思う。
意外と思われるかも知れないが、ハーバード・ビジネス・スクールは「パーティ・スクール」とも言われているほど、各種イベントやパーティが多い学校だった。
同校では、2年間のクラスの、ほとんどが講義形式ではなく、ケーススタディという実際にあったビジネスの「物語」を教材としたディスカッション形式の特殊な学習方法を実践している。そんな授業であるかぎりは、生徒同士がお互いにとことん話し合える環境が不可欠だ。自分の失敗も恥ずかしい経験も、なかなか人に言いたくない気持ちも、必要とあればすべてさらけ出し、クラスメートにぶつける。そんな「心のパンツを脱いで話し合うことができる」環境が必要である。