今年の冬は、消費者にとっても中央銀行にとっても、エネルギー価格の上昇が懸念材料となっているが、意外なメリットもある。再生可能エネルギー革命の促進がまさにその好例だ。国際エネルギー機関(IEA)が1日公表した報告書によると、昨年に続き今年(2021年)も風力および太陽光発電所の建設が過去最高を更新する見通しだ。今年の新規導入容量は約290ギガワット(GW)に達するとみられ、これは極めて好調だった2020年実績を3%上回る。この傾向はこの先も続き、2026年まで年平均305GWの新規導入が見込まれている。コストが大幅に上昇している中でも、風力および太陽光発電への投資は行われている。過去2年間で、輸送費は約6倍、ソーラーパネルに使用されるポリシリコンの価格は4倍以上、パネルやタービン、電気配線に使用される鋼、銅、アルミの価格は50%以上上昇した。