正しい歩き方を心がけて
効率よく運動しよう

「体重が増えると膝への負担が大きくなります。かといって、急にジョギングなどを始めると膝を痛める危険性が高いのです。そこでおすすめしたいのが正しい歩き方を身に付けることです。おなかに力を入れて背筋を伸ばし、片方の膝を軽く上げて重心は体の真ん中に。かかとから着地してつま先で蹴り上げるように意識して歩くと、足の内側の筋肉を使えます。家から15分ほど歩くだけでも良い運動になりますよ」

在宅勤務では
なるべく椅子に座ろう

 また、在宅勤務などで座る時間が増えている人に対して丸山院長はこう語る。「もっとも膝に負担がかかる座り方は正座。長時間にわたって座り続けると軟骨が圧迫されてしまいます。あぐらは内側の軟骨が圧迫されるので、O脚の傾向があり、内側の軟骨が減っている人は要注意です。在宅勤務の人はなるべく椅子に座って、10〜15分間隔で立って脚腰のストレッチをすることをおすすめします」

食事制限でカルシウム不足?

 体重を減らそうと食事制限した結果、カルシウムやビタミンD不足となり、骨粗しょう症になる人もいるという。「膝への負担を軽くするため、肥満に気を付けることは大事なのですが、食事制限をしたことによって骨がもろくなってしまうケースも見られます。そうならないためにも栄養バランスのとれた食事を心がけておく必要があります」と丸山院長は話す。

 筋肉を作る上で欠かせないタンパク質をしっかりと摂取し、脂質を抑えてカロリーコントロール。また妊娠期においては、母体から胎児へカルシウムを供給するので、母体のカルシウムが不足しがちだという。「カルシウム不足になると歯がボロボロになる危険性があります。お肉やお魚などさまざまな種類の食品を食べて、栄養素を補いましょう。食生活に気を配るとともに、カルシウムの吸収を促すビタミンDを活性化するため、1日10分でも日光浴することが大切です」