Pのシート地にはセミアニリンレザーを採用。Gは人工皮革と合成皮革のコンビ、Mはファブリックが標準とされたPのシート地にはセミアニリンレザーを採用。Gは人工皮革と合成皮革のコンビ、Mはファブリックが標準とされた

 シートは、広げられたボディによって、カップルディスタンスやシート間の足下スペースを拡大し、フロント、リアともにゆとりを感じさせる、つまり快適性につながる安心感を作り込んでいる。特にリアシートはショルダー部までしっかりとサポートしてくれるデザインとしており、座った瞬間はアッパークラス感を覚えさせる。ただし、長時間座っていると、シートポジションがしっくりと来ず、居心地がいいシートかと問われると、素直にうなずけないところがある。そのシートポジションは、足下スペースを広く確保しているものの、腿のサポートに不足があり、しっくりと来ない。このあたりは、欧州車の、シートサイズは大したことないけど居心地がすこぶるいい、とは対局にある、と捉えてもらえると理解しやすいかもしれない。

3列目シートは床下収納となり、ラゲッジは7人乗りでもフラットな床面で使い勝手を5人乗りと同様に3列目シートは床下収納となり、ラゲッジは7人乗りでもフラットな床面で使い勝手を5人乗りと同様に

 賛否があるとはいえ、これまでのモデルでは組み合わせができなかったPHEVシステム+サードシートを実現できたところはトピックといえよう(サードシートレス仕様もあり)。ただし、大人が座ると、ポジションに無理がある上に、ルーフに頭が当たってしまうため、体の小さい方専用と考えておいたほうがいい。

ラゲッジルーム

 ラゲッジルームは、使い勝手や広さに至るまでマイナス面を感じさせない、使えるスペースを手に入れた。たとえば、先のサードシートは左右一体式ではあるが、ヘッドレストを取り外さずフロア下へと格納でき、フラットなフロアを実現。さらにそのフロアは開口部の床面幅を広げ、段差を小さくすることで、荷物の積み下ろしをしやすくしていた。また、エレクトリックテールゲートの開閉速度はこれまでの8秒から4.5秒へとアップさせ、さらにゲートの開く高さを任意に設定できる機能も用意しているなど、トピックは数多い。