中学2年から株ひと筋で、株式投資歴30年以上のベテラン専業投資家、かぶ1000が『賢明なる個人投資家への道』を著した。中学時代から体育のジャージ姿で地元の証券会社に通い詰め、中高年の投資家にかわいがられ、バブル紳士にお金儲けのイロハを教えてもらった。中学3年生で300万円、高校1年で1000万円、高校2年生で1500万円へと株式資産を増やす。会計系の専門学校卒業後、証券会社の就職の誘いを断って専業投資家の道へ。2011年に“億り人”になると、2015年に3億円、2019年に4億円を突破。アルバイト経験さえない根っからの個人投資家が、学校では絶対に教えてくれないお金の知識と増やし方を徹底指南する。
もし1989年のバブル頂点で投資を始めていたら?
ここに興味深いデータがあります。
仮に1989年のバブル頂点からインデックスを買い始め、今日までの約30年間、決まった金額を「ドル・コスト平均法」でインデックスファンドに投資していたら、最終的な損益はプラスになるのです。
ドル・コスト平均法というのは、値動きのある金融商品に対して、毎月など一定の間隔を設定して決まった金額で買い続けるやり方です。
定期的に定額を積み立てると、安値だと多くの株数を買え、高値だと株数を減らすことができることや、機械的に買いつけることで株価の変動に惑わされないというメリットがあります。
このドル・コスト平均法で1ヵ月に1度、あるいは1年に1度、決まった金額をインデックスファンドに投資していたとすると、約30年間のトータルの収益はプラスになっているのです。
この手法を使えば、たとえ最高値のバブル期から株価が下落を始めた最悪のタイミングでスタートさせたとしても、株式投資を長く続けることで利益が得られるのです。
私のかみさんも2006年7月から200万円を元手に株式投資を始めました。ふり返ってみると、株式投資を始めたタイミングとしては決してよいとはいえず、2008年のリーマン・ショックで一時は40万円近くまで減らしました。
しかし、時おり入金を重ねながら継続したことで、2019年11月に1億円の大台を突破しました。
時間とともに増殖するというお金の習性を踏まえると、株式投資の最大の武器は「複利」と「継続」です。
時間を味方につけるためにも、できるだけ早いタイミングで株式投資にとり組むことが大切だと私は考えているのです。