スマホのアプリ使用時間制限や
通知オフの機能を使ってみる

 その段になってとても役立つのが、iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「Digital Wellbeing(デジタル・ウェルビーイング)」の機能です。

 以下、私も使用しているiPhoneで説明すると、この機能は「設定」画面に格納されています。

 一日にどのくらいスマホを使ったかはもちろん、週平均の時間や、前の週に比べてどのくらいの増減があったか、よく使ったアプリは何かなどの記録も表示されます。

 人間が行動変容を起こそうとするときにまず必要となるのは、「己を知る」ということです。いま現在、自分のスマホとの関わり方がどのようなものなのかを、客観的に分析、把握する。それができてはじめて、自らの行動を修正してゆくことができます。

 実際に使用時間を減らそうとする際、スマホに内蔵されている「使用頻度の高いアプリの使用時間に制限をかける」という機能はとくに秀逸です。

 たとえば、SNSを何時間も見続けてしまうという人は、SNSに限って一日の上限を1時間に設定してみる。あるいは一日中ゲームアプリばかりやってしまう人は、ゲームアプリだけを上限2時間にしてみる。

 といった具合です。これは家族で共有したりすることもできます。

 この時間制限は24時間でリセットされますから、一日それを守ることができたら、1回成功です。

 そんな日は先にご紹介した「やらなくて済んだこと日記」に書いて改善を目で確認できるようにすると、さらに効果的でしょう。

 もう一つ、ニュースサイトなどに登録して、通知がどんどん入ってくるようにしている人は、「通知機能をオフ」にするのも有効です。

 通知が来るとやはり気になって、いちいちスマホを取り上げて、チェックしてしまうからです。

「情報はあくまで自分から取りにいく」ことを原則にしてみましょう。

 相手(ニュースサイトの運営側)の都合で入ってくる情報に翻弄されるのではなく、自分の必要なタイミングで接続して、情報を入手する。

 これは私たちが日々の暮らしの「主人公」でいるために大切です。自らの足で、しっかりと日々を歩んでゆくことは、生き生きとした人生のために欠かせません。