したがって、相手に無理なく記憶してもらうには、情報を3つを目安に整理してから伝えることが大切です。その3つがミッシー(モレやダブリがない状態)になっていれば最善です。論理思考において、ミッシーは常に継続すべき留意点なのです。

 全体が3つのキーワード(単語)で整理されて、しかもミッシーになっていれば、相手に伝わりやすく、説得力も高まります。ミッシーで大分類したものがフレームワーク(枠組み)でしたね。ミッシー、フレームワークともに論理思考の要になる基本ですから、常に意識しておきましょう。

説得力のある話の背景は
「三角ロジック」

 話の筋道が明確で論理的か否かは、三角ロジックが矛盾なく成立しているかどうかを検証すればいいことはすでに説明しました(第1回参照)。改めて三角ロジックを復習しましょう。三角ロジックの頂点は「主張(結論)」で、底辺は「根拠」です。根拠は、「説得材料(データ)」と「説得理由(論拠)」に分けることができます。

 頂点の主張から、底辺の根拠を説明するときは、「Why?(なぜ?)」または「Why So?(なぜならば)」でつなぎます。たとえば、「A事業部の改革が必要だ」と主張したら、「なぜならば」という理由を説明しなければ相手を説得できません。

 底辺の根拠の説明をしたら、まとめとして頂点の主張を確認する必要があります。「A事業部は2年連続の赤字である。今後3年間の事業計画も赤字である」と説明したら、「So What?(だからどうした?)」という主張を伝える必要があります。

 主張を説得するために必要なキーワードは、「Why So?(なぜならば)」です。「Why?」を「なぜならば」に置き換えて、常に問いかけるクセをつけましょう。