できるコンサルタントがしている ロジカルシンキングの技術写真はイメージです Photo:PIXTA

論理的な主張かどうかは「三角ロジック」を使って確認できるが、論理的でない人にはそれが成立しない。経営コンサルタント・西村克己氏の新著『できるコンサルタントがしている ロジカルシンキングの技術』からの一部抜粋で、ロジカルシンキングの基本を論理的思考の基礎となる三角ロジックをベースにレクチャーする。

なぜという理由が明確でない
話し方をする人

 前回、論理的(筋道が明確で矛盾がないこと)であることを、三角ロジックを使って確認することができました。逆に、論理的でない人は三角ロジックがうまくつながっていません。三角ロジックが成り立たないパターンは3つあります。1つめが「Whyレス」、2つめが「主張レス(結論レス)」、3つめが「情報過多」です。

「Whyレス」は、なぜという理由が明確ではない話し方をする人です。「それはなぜですか?」という理由を聞いても、「理由はどうでもいい」「わたしの直感だ」「わたしの決定に文句があるのか」と反応する人は、ズバリ、Whyレスです。

 Whyレスの人は能力の成長が止まりがちです。部下が問題を指摘しても、「つべこべ理屈をこねるな」と聞く耳を持ちません。また成功要因や失敗要因の分析がおろそかになります。Whyレスの人は、新しい情報を閉ざし意固地になりやすいのです。