メチレーション回路と呼ばれる脳内回路の、脳内ホルモン産生過程の入り口と出口がふさがれて、ドーパミンとノルアドレナリンが溜まりやすい状態であることが原因でした。
加えて、Cさんはエネルギー産生の部分にも変異がありました。ですから、うまくエネルギーを生み出すことができません。
体の元気を出すエネルギーとなるおおもとの一つはタンパク質(アミノ酸)ですが、Cさんは実際、肉が大好きでした。
どういうことかというと、肉をたくさん食べてタンパク質をエネルギーにしたいと体が頑張っていたのです。でも遺伝子の変異によってうまく産生させることができないでいました。
一気に集中力を上げ、最短で効果を出すために、Cさんにはアミノ酸、葉酸、ビタミンB12など、遺伝的に吸収しにくい栄養をサポートしました。
すると、やる気と集中力がアップ。それまでは朝が弱く朝食も食べられなかったCさんですが、ぐっすり眠れるようになり、朝の目覚めがよくなりました。
以前はテンションが低く、気分の浮き沈みがある、人前に出るのも苦手でしたが、しだいに精神的に安定し、驚くほど笑顔が増えたといいます。
そして半年後、公認会計士の試験に見事合格することができました。
成功者には遺伝子変異の数が多い傾向に?
Cさんのように、その人の遺伝子を科学的に分析して脳のパフォーマンスを上げる治療は、これからのビジネスリーダーには、マストになっていくでしょう。
ひとつ誤解しないでいただきたいのは、遺伝子「変異」という言葉からマイナスのイメージを持ちがちですが、実は遺伝子の変異はマイナスではありません。