Cさんのように、遺伝子変異をたくさん持っている人が、遺伝的に劣っているわけではないのです。むしろ、卓越した才能がある人に多く見られます。

 実際、私のクライアントには多くの経営者やトップアスリート、有名タレントがいますが、「成功者には遺伝子変異の数が多い」傾向があるのです。

 遺伝子検査の結果を見て変異が多い方にお話しするのは、

「よかったですね。あなたは凡人ではありません」という言葉。

 車にたとえるなら、遺伝子的にデリケートで才能がある人は、性能が高いフェラーリのようなもの。デリケートで的確なメンテナンスが必要なので、一般車と同じガソリンを入れても(凡人には有効な健康法を実践しても)効果が上がりにくいのです。

(監修/アルゴメディカルサロン院長 小倉行雄)

◎小倉行雄(おぐら・ゆきお)
アルゴメディカルサロン院長。労働衛生コンサルタント。名古屋大学医学部卒業後、安城更生病院、名古屋大学附属病院に勤務。2008年より、愛知県内最大規模の訪問診療グループである「医療法人社団明照会」の理事長として法人の運営を行うかたわら、最新の遺伝子検査・遺伝子診断を用いた医療を実践しているクリニック「アルゴメディカルサロン」にて経営者やスポーツ選手等のパフォーマンス向上に治療成績を上げている。