半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の時価総額が6000億ドル(約68兆3200億円)に達し、アジアで最大となった。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、TSMCは世界全体では著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイに続く9位に位置する。アジアの時価総額1位の座をTSMCに譲った中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスは、中国政府によるIT(情報技術)大手への締め付け強化が逆風となっている。テンセントの25日取引終了時点の時価総額は約5690億ドルだった。TSMCの半導体はスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」やコンピューター、自動車などさまざまな製品に搭載されている。世界的な半導体不足の中で需要は急拡大が続いており、TSMCは今月に入り2022年の設備投資額を過去最高の400億~440億ドルとする計画を発表した。前年は300億ドルだった。