本書の要点

(1)どんな仕事も「手順書」をつくることから始めよう。ゴールまでのステップを細かく書き出し、それぞれに「誰がやるか」と「締切」を明確にする。
(2)「なる早で」と頼まれても焦ることはない。無理のない期限を伝え、相手とすり合わせよう。
(3)日付や時間を間違えないようにするには、カレンダーに予定を入れるとき、日時が確認できる情報源をあわせてメモするとよい。誰かと会う約束をしたときには、そのやりとりをカレンダーのメモにコピペしておく。

要約本文

【必読ポイント!】
◆仕事の基本
◇すべての仕事は「手順書づくり」から始まる

 仕事を進める上でまず取りかかりたいのが「手順書づくり」である。仕事の種類や大小にかかわらず、どんな仕事でも、手順書をつくれば落ち着いて仕事が進められるからだ。手順書は、次の5つのステップでつくる。

 ステップ1は「名前をつけて書き出す」。「やらないといけないこと」に名前をつけて書き出そう。「部長から週報出してって言われてた!」と思い出したら「部長へ週報提出」と書く。頭の中に浮かんだものに名前をつけ、タスクとして書き出すだけで安心感が生まれる。

 ステップ2は「タスクの手順を書く」。「部長への週報提出」なら、メンバーに週の実績提出依頼→メンバーから実績提出→実績入力→メンバーへチェック依頼→メンバーからチェック結果返答→部長へ提出、という具合だ。正しい手順がわからないなら、仮でもかまわない。

 ステップ3は「誰がやるべきかを明確にする」。ボールを持っているのは誰だろう。たくさんのタスクを抱えていると思っていたけれど、実はほとんど他の人のボールかもしれない。

 ステップ4は「タスクと手順に、仮の締切を入れる」。タスク全体と手順1つ1つに締切を入れよう。仮の締切を設け、進行状況に合わせてその都度書き換える。これが「締切を守れる自分」への近道だ。

 ステップ5は「最初の手順だけに注目する」。最初にやるべき手順だけが目に入るように、メモや付せんに書き出したりパソコンに表示させたりしよう。やるべきことが明確になり、プレッシャーが減るはずだ。