また、電車移動で複数の移動先を回ることが多い職種の場合、経路探索系のアプリが非常に役に立つ。あらかじめiPhone側で経路設定をしておけば、移動中に次の乗り換え駅や番線、次の発車までの時間などがApple Watchの画面に表示されるため、初めて訪れる場所でもスムーズに移動できるのだ。筆者は、東京都内や大阪市内では自転車移動が大半だが、都市間はほとんど鉄道での移動なので、この用途だけでもApple Watchは手放せない。

 いくつかある経路探索アプリの中で、個人的なおすすめは「駅すぱあと」。Apple Watchに対応した当初から検索結果の自動転送機能を備え、画面サイズに合わせたUI/UXも優れている。この組み合わせを利用すると、乗り換え駅での正確な時間的な余裕が手軽に分かるため、焦って先を急ぐことがなくなり、逆に列車の到着遅延などで次を1本遅らせるかどうかの判断も的確に行えるようになった。

AppleWatch用の「駅すぱあと」アプリ Photo by Kazutoshi OtaniAppleWatch用の「駅すぱあと」アプリ

ビジネス用途の専用アプリでさらにパワーアップ

 さらに、企業の業務と密着するApple Watchアプリを利用すると、より頼もしいビジネスのパートナーになる。もちろん、Apple WatchのアプリはコンピューターやiPhoneのアプリを置き換えるものではないが、ちょっとした処理を担当させることが効率アップにつながるのだ。

 身近なところでは、基幹システムやクラウドサービスにログインする際の認証をApple Watchで行うためのアプリがある。マイクロソフトやセールスフォースが純正のAuthenticator(認証)アプリをApple Watch向けに用意しているほか、サードパーティーからも汎用のパスワード管理アプリなどが提供されている。利用者からは手軽に、また常に身に着けているデバイスのアプリなので、安全に使えることが評価されている。