ボディは全車3ナンバー
すべてが最新設計

 エクステリアはキープコンセプト。フォルムは、どことなくアルファード/ヴェルファイアを感じさせる。ミニバンの個性となるフロントマスクはノアが旧型の進化版、ヴォクシーはヘッドライト/クリアランスランプ別体構造とした個性的な造形。賛否は分かれるだろうが、トヨタの積極性を表している。ボディサイズは全長×全幅×全高4695×1730×1895mm(FF)。優れた取り回し性をキープしたまま、全車3ナンバーに拡大した。最小回転半径は5.5mである。

 インテリアはシンプルで機能的なインパネを中心に開放的な空間を演出。インフォテインメント機能も最新版を投入した。トヨタブランド初となるコネクテッドナビ対応のディスプレイオーディオを採用。さらに全車標準装備のDCMを活用し、データ通信容量無制限で接続可能な車内Wi-Fiも用意する。

 乗車定員は、従来同様に7名乗り/8名乗り仕様の2種。どちらも2列目に超ロングスライド機構を組み込む。7名乗りにはアルファード/ヴェルファイア譲りともいえるクラス初のオットマン&シートヒーター付きキャプテンシートを用意した。

 使い勝手も入念に工夫された。助手席側スライドドアにはユニバーサルステップ、バックドアには任意の角度で保持が可能なフリーストップ機構を設定。どちらも電動式ではなくカラクリ構造を採用し、手ごろな価格を実現している。上級グレードにはパワーバックドアがopで設定されるが、両サイドのリアクォーターパネルにスイッチを設けるなど操作性を大きく向上させている。

 パワートレーンは2タイプ。ガソリンは新世代の2L・NA(ダイナミックフォースエンジン/170ps)、ハイブリッドは1.8L+モーターだが、すべての電動モジュールを刷新した第5世代。日常域の加速性能アップや圧倒的な燃費性能を追求した。どちらのパワートレーンにも4WDを設定。ガソリンはダイナミックトルクコントロール4WD、ハイブリッドは後輪トルク配分拡大や作動領域を見直した新E-Four方式を採用する。

 プラットフォームは2ndモデルから使用されてきた旧式から、一挙にTNGA世代へとジャンプアップ。カローラ系と同じGA-Cをベースにインパネから後方はミニバン専用設計とした。サスペンションはフロントがストラット/リアはトーションビーム式、EPSはカローラ系で評価の高い第3世代制御だ。走りは、直進安定性と回頭性、乗り心地を含めた総合性能をリファイン。開発陣は「旧型とは比べものにならないレベルの伸びしろ」と自信を見せる。