亜鉛を摂取できる
ベストな食品とは?

 しかし、汗と一緒に亜鉛が体外に排出されているからといって、運動をやめるのはお勧めできない。適度な運動は基礎代謝アップやロコモ予防につながるため、習慣化するのが望ましい。

 重要なのは、栄養バランスの整った食事を通して亜鉛を摂取すること。なぜなら、亜鉛は体内で作り出すことができない成分だからだ。

 亜鉛を多く含む代表的な食品は、魚介類と肉類。特に牡蠣やうなぎ、牛肉や牛・豚のレバーは亜鉛の含有量が高い。ナッツ類も亜鉛を豊富に含むため、小腹が空いたときの間食に丁度良い。

 野菜類、豆類、乳製品からも亜鉛を摂取できるが、含有量はそれほど高くはない。亜鉛不足を感じている人は魚介類や肉類から亜鉛を摂取しよう。(参考:文部科学省「日本食品標準成分表・資源に関する取組」)

 ただし、亜鉛の過剰摂取は健康に悪影響を及ぼすことも理解してほしい。通常の食生活で亜鉛の過剰摂取に陥ることは稀だが、サプリメントで補給する場合、亜鉛の過剰摂取には注意が必要だ。

 亜鉛の摂り過ぎで急性亜鉛中毒に陥った場合、吐き気や胃の不調、頭痛などを引き起こす。亜鉛の長期的な過剰摂取も体の不調を招くため、食品からの摂取を基本としよう。

 亜鉛は男女問わず積極的に摂取したい栄養素だ。特に運動を習慣とする人は、亜鉛不足に陥るリスクが高い。亜鉛を豊富に含む食品を日々の食卓に採り入れて、体の調子を上げていくのがお勧めだ。

【参考書籍】

『脳の毒を出す食事』(白澤卓二著、ダイヤモンド社)