儲かる農業堕ちたJA#11Photo by Reiji Murai

高度な温度・湿度管理が求められ、ベテランの勘と経験がものをいうイチゴ栽培。その「匠の技」を“コピー”したのは元ソフトバンクの技術者だった。特集『儲かる農業 堕ちたJA』(全17回)の#11では、持ち前のIT(情報技術)の知識をフル活用して栽培技術を追求する革新農家の秘訣に迫る。(ダイヤモンド編集部 村井令二)

全ての「脱サラ農家」のモデルになる
ITエンジニアのノウハウを開陳!

 イチゴ栽培をはじめて3年余りの農業法人の若手経営者が、ベテラン農家の栽培ノウハウを効率よく吸収して、飛躍的な成長を遂げようとしている。

 挑戦するのは、島根県にある農業法人やすぎアグリ(いちごの大森ファーム)代表の大森雄介氏だ。元ソフトバンクのIT技術者という異色の経歴を持っている。

 サラリーマン時代の肩書はシステムエンジニア(SE)。それを通じて培ったITの知識をフル活用し、熟練農家の経験と勘に頼っているイチゴ栽培の技術をデジタル化。可視化されたデータを元にベテラン技を“超速”でマスターした。

 次ページでは、すべての「脱サラ農家」のモデルとなる革新農家のノウハウに迫る。