儲かる農業堕ちたJA#9Photo by Hirobumi Senbongi

農産物の単価アップという農家の願いを実現し、成長したポケットマルシェなど産直アプリへの評価に“異変”が起きている。特集『儲かる農業 堕ちたJA』(全17回)の#9では、農家にとっての最重要課題の一つ、儲かる販路の最新事情に迫った。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

消費者会員が2倍増の63万人
1年で急成長した食べチョク

 ダイヤモンド編集部は「担い手農家アンケート」への回答から、「農家が選ぶ『良い』買い手・『悪い』買い手」の販路ランキングを作成した。

 担い手農家アンケートの回答者は比較的若く、農産物の有利な販売先を探している経営者が多い。そうした事情もあり、儲かる農産物の販路として産直アプリが支持を集めてきた。販路ランキングは、ポケットマルシェが人気ナンバーワン、それを追う食べチョクが2位という構図が続いてきた。

 ところが最新の販路ランキングでは序列に変動があった。両アプリの順位が逆転したのだ。

 いったい農家が儲かる農産物の販路にどんな変化が起きているのか。

 次ページでは、産直アプリのみならず、従来の農協出荷や農業総合研究所、輸出、ふるさと納税の返礼品向けなどの販路が農家からどう評価されているのかを前年度の評価と比較しながら見ていこう。