外食の「勝ち残り戦略」が激変?ESG気運で台頭するエシカル消費の影響力企業にとってESG対応は待ったなしだが、宅配全盛の外食産業にも大きな変化の波が押し寄せている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

ESG対応の相手は
株式市場だけではない

 企業にとってESG対応は待ったなしだが、対応すべき相手は株式市場だけではなく、今後は取引先や消費者にも目配せする必要がある。その結果、ESG対応のために重視すべき戦略変数(競争上の競争要因)も変わる。

 戦略変数が変わることで影響を受けやすい産業の1つに、外食産業がある。外食産業における伝統的な戦略変数は、料理の味、店の雰囲気、店員のホスピタリティ、価格などだ。

 しかし、先進国の外食産業では、新しい戦略変数が台頭している。それは、「エシカル消費」と呼ばれる環境重視の視座であり、取引先や消費者の行動の変化と同期している。