おすすめのすしネタ(3)
生の天然物で季節の日替わりネタ

 今おすすめのすしネタの三つ目は、生の天然物で季節の日替わりネタです。

 実は、今回、この記事を執筆するに当たり、さまざまな魚種の市場価格を眺めたのですが、本当にあらゆる魚種が高くなっているというのが、実際のところでした。

 ただ、水産物は価格が不安定という点を逆手に取れば、局所的に供給が増え価格が下がることもあり得ます。特に、冷凍ではない生の天然物は、供給が安定しないため、日によって値段が変わりやすい状況にあります。

 生の天然物で流通しやすい魚介は、季節によっても変わります。夏場であれば、例えば、貝類やイカ、タコ、アジ、スズキ、ハモなどがそれに当たります。いわゆる“旬の魚”と呼ばれるものといっても良いかもしれません。

 また、このように、日によって状況に応じたすしネタですしを提供するのは、大規模店よりも小規模なすし店の方が長けています。そのような小規模店は、相対的にコストパフォーマンスが上がっていると捉えることができます。

 こうした状況下だからこそ、日本の昔ながらの握りずしの文化をこの機会に見直してみるのも良いのではないでしょうか。高級ずし、近所の町ずし、立ち食いずし……小規模店にはそれぞれの個性と良さがあります。普段そのようなお店に行かれない方も、足を運ぶことで新たな発見があるかもしれませんよ。
 
 以上、すしを食べる機会が増えるお盆を迎えるにあたって、今の状況を整理しつつ、お得においしいおすしを食べるポイントをお伝えしました。すしは、今や世界中で愛される食文化です。この機会においしいおすしが食べられることを祈っております。

(おさかなコーディネータ ながさき一生)