1位には聞き慣れない企業も
各地域のランキングに見える特徴とは

 北海道・東北地方でランクインしたのは、スーパーなど地元に根付く身近な企業が多い。北海道の企業が上位に見当たらないが、「北海道は面積が広く、全域に商圏が広い。北海道全域から評価の高い企業が少ないのではないか」とブランド総合研究所の田中章雄社長は分析する。

 関東で最も貢献度の高いのはイオン(千葉県)だが、同社は全国では40位。関東は地域性が強い企業が少ないということの表れかもしれない。また、機械系の製造業が集中している中部地方は、やはりトヨタやエプソンなど上位にメーカーが多い。

 一方、近畿では平和堂という、首都圏の住民にとっては聞き慣れない企業が1位に。同社は滋賀県内に本社を置き、北陸、近畿、東海に店舗を展開。2013年に滋賀県との間で地域密着連携協定を締結している。ロゴはハト2羽をあしらっているが、イトーヨーカドーとは関係がない。

 中国・四国で1位となったサニーマートも、初めて聞く人が多いだろう。これは、地元密着型のスーパーマーケットやコンビニを運営している企業だ。同地域には、全国ランキングで6位から8位を占める貢献度の高い企業が顔を並べている。

 そして九州・沖縄地方も「全国ベスト10位以内に3社がランクインするなど、SDGsへの取り組みが評価されている企業が少なくない」(田中社長)。

(フリーライター 西嶋治美)

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