NFT(非代替性トークン)に対する需要が犯罪者の間で高まっている。NFT自体を盗み出すことに加え、不正に得た利益の資金洗浄(マネーロンダリング)が目的だという。ブロックチェーン技術の分析を行うエリプティックが24日公表した報告書で明らかにした。報告書によれば、ブロックチェーン技術に基づくこれら資産の盗難額は過去1年間で1億ドル(136億円)を上回り、7月だけでも4600以上のNFTが盗まれている。これはエリプティックがデータの追跡を開始した17年以降では、月次ベースで最も多いという。報告書によれば、不正行為で利益はNFTの売買や作成に使われるプラットフォーム上でロンダリングされており、金額は17年以降で800万ドルを上回っている。さらにいわゆる「難読化サービス」からこれらのプラットフォームに流れた資金も3億2800万ドルに達している。ミキサーなどこうしたサービスでは匿名性を比較的維持した状態で暗号資産(仮想通貨)を両替でき、中には不正に得た利益が含まれる可能性もあると報告書は指摘している。
NFT、盗難や資金洗浄など犯罪での利用が増加
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