今後10年、世界経済は衰退を続ける

 香港紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」は24日夜に、ズバリ「なぜ任正非の社内指針がバイラルに拡散されたのか」というタイトルの記事を掲載し、この指針が外部に与えた衝撃を分析している。

 この記事では、タイトルになっている問いへの答えとして、「ファーウェイレベルの大企業経営者としては珍しく、今後の厳しい経済見通しについて言葉を濁さずに語り、警告を発していることだ」とする市場アナリストの声を引用している。

 任正非氏は、米国政府の制裁対象となった2019年は「ファーウェイ一社を焦点にしたもの」だったので、その制裁の範囲外でファーウェイは生き延びられたと説明する一方、今起きているのはその周囲の環境をも巻き込んだ事態であり、「誰も逃れられない」と述べ、今後10年について以下のような経済予測を行っている。

《今後10年は世界経済が衰退を続け、歴史的にも非常に苦しい時期になるだろう。戦争の影響と米国による継続的な封鎖と抑圧を受けて、今後3年から5年間の世界経済の改善はならず、さらに新型コロナの影響もあり、世界のどの地域においても明るい要素がまったくない。そして消費能力は大幅に減退する中で、我々の生産は供給だけではなく、市場からの圧力を受けることになるだろう。》