白熱!土地争奪戦#4Photo:PIXTA

駅近の大規模マンションという不動産会社にとって垂ぜんのプロジェクトを生み出すのが駅前再開発だ。単独で手掛ければ独り勝ちできるのに、ライバル同士が手を組む共同事業が増えている。その「やむなき事情」とは?特集『白熱!土地争奪戦』(全6回)の#4では、駅前再開発で共同事業が増えた事情を明かす。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

東京都心部の大型マンション用地は
再開発をしないと生み出せない

「東京都心部では、再開発以外でマンション用地が出てこない。だから、再開発をどんどんやっていかないといけない」

 ある大手デベロッパー関係者は、そう吐露する。

 再開発とは、古い木造住宅などが密集した地域で既存の建物を取り払い、マンションやオフィスビル、商業施設などを併設した新しい街を造る事業のことだ。

 かつては駅前商店などの土地を買収する地上げが社会問題として喧伝された。その負い目もあり、なかなか再開発が進まなかった。だが最近では、国や自治体がコンパクトシティー化を進めており、交付金、融資制度、税制優遇といった事業促進の助成制度が設けられるなど全国各地で駅前再開発が進んでいる。

 逆にいえば、土地争奪戦が激化する中、東京都心部のJRや私鉄の駅前で大型マンション用地を生み出す打ち出の小槌は、市街地再開発くらいしかないというわけだ。

 再開発はお金も時間もかかるので、資金力が豊富な大手デベロッパーの牙城である。本来なら大手が単独で手掛ければ独り勝ち。しかし最近は、中堅デベロッパーを巻き込んだ共同事業(JV)が増えている。

 次のページでは、なぜ再開発事業でJVが増えているのか。そこにある“やむなき事情”に迫る。