足回りも洗練度を増している。従来モデルもなかなかのレベルだったが、路面への感度が少々高いような一面があった。新型は確実にしなやかになっている。

走りの面で一段と
魅力を増した最新モデル

 ハンドリングもいい。新設定の4WDはリアに68ps/100Nmのモーターを搭載。同じコースを従来型の2WDで走ったときよりも、コーナーでの舵角は少なかった。それだけ後輪を上手く使えているからだ。また、モーターを駆使した姿勢制御も効いて、よりフラットな乗り味を実現している。

 e-POWER+4WDのバランスはノートFOUR以上。ノートはリアに重いモーターを積んだ関係でイナーシャが大きいように感じたが、キックスはその印象が薄い。パッケージングの違いと、ノートで得た知見を生かした足回りのチューニングがプラスに作用しているようだ。

 キックスは、取り回し性に優れたサイズと、広々とした室内空間が大きなアドバンテージ。e-POWERが進化し、4WDが追加された最新モデルは、走りの面でも一段と魅力を増している。

(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/小久保昭彦)

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