「部屋のゴチャつきストレス」は
 収納の“位置”に原因あり

・(収納にゆとりはあるのに)しまうべきモノが戻されず、別のところにたまってしまう
・(ラベリングまでしているのに)家族と片づけルールがなかなか共有できない
・(モノは多くはないのに)ちょっとでも出しっぱなしだと落ち着かない

 こういう悩みは「しまう場所」自体を見直すサインです。

●間取り図上の収納が生活と合っていない

 片づけで悩む家庭は「間取り図に妙に忠実」な傾向があります。「既存の収納に収まるモノの量をキープする」ことを片づけのひとつの目安にしているため「洋服→各部屋のクローゼット」「文具や書類→リビング収納」という使い方になるのでしょう。

 しかしながら、間取り図に忠実に暮らした結果、「戻す場所が遠い/バラバラ」になり、片づけのハードルが上がってしまうことがよくあります。「遠いなら、近づける」「バラバラなら、まとめる」。既存の収納の使い方を工夫したり、収納家具の位置を変えたりして、もっと自分たちの暮らしに合わせて自由にアレンジしたっていいのです。

例)取り込んだ洗濯物がソファの上に積まれて座れない
 洗濯・乾燥し終わった服を収納場所に戻す時、取り込んだ場所から正反対にある寝室の、さらに奥にあるウオークインクローゼットだとしたら、遠すぎます。取り込む場所にできるだけ近いところをメインのクローゼットにして、そのウオークインは納戸のように使ってみてはいかがでしょうか。また、家族の個室にそれぞれ戻すのは、毎日だとかなりの負担です。下着とインナーだけでも洗面所にまとめると楽になります。

例)耳かきや爪切りなどのケア用品、スマホのケーブルなどの細かいモノがダイニングテーブルやカウンターに放置される
 日常的に使うモノの収納場所は、立ち上がってほんの数歩移動した先に戻すことすら遠いと感じるものです。カウンター下にチェストを置くなどして、ダイニングテーブルで使うモノは「移動ゼロ」で戻せるのがベストです。

●居場所と通り道が重なっている

 リビング・ダイニングのような、広くて区切りのない空間では、家具の置き方一つで、家族の居心地も家事のスムーズさも大きく変わります。

例)料理の配膳中に、広がったおもちゃを踏んで痛い思いをする
 おもちゃ収納を置く遊びエリアと、家事動線が近い・重なっている場合は、はっきり離しましょう。配膳のほか「洗濯(干し・取り込み)動線」にも注意が必要。重なっていると邪魔でしかたなく、「作ったパズルをしばらく並べておきたい」といったお子さんの希望にも応えられません。プレーマットを敷く場合、マットの位置で「遊びエリア」と「家事動線」をガイドするのもおすすめの方法。

例)本棚やおもちゃ収納が目に入ってくつろげない
 本棚やおもちゃ収納が、ソファに座ったときに正面に見えているなら、90度の向きになるよう配置を変えましょう。正面に置くと、ずらっと並んだ本の背表紙やおもちゃのガチャガチャ感は、視覚情報が多すぎて非常に疲れます。角度が変わるだけで驚くほど気にならなくなりますよ。