2023年度の税制改正大綱で、生前贈与を活用した相続税の節税術は大きく封じられる見通しだ。相続税の大増税に備え、何をすればいいのか。一つの手段は、制度改正前の「駆け込み贈与」だ。特集『さよなら!生前贈与』(全9回)の#2では、制度改正案を基に検証した、今しかできない節税対策をお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)
制度改正前の「駆け込み贈与」は
相続税の節税策で得しかない!?
生前贈与「節税つぶし」で始まる相続税の大増税――。
2023年度の税制改正大綱で、生前贈与を活用した相続税の節税術は大きく封じられる見通しだ。その内容は、本特集#1『【スクープ】「生前贈与潰し」法改正の中身入手!年110万円贈与の節税効果激減、65年ぶり変更で大増税へ』で紹介した。
相続税・贈与税のルール改正前に、どんな対策をすればいいのか。一つの手段は、制度改正前に生前贈与をしてしまう「駆け込み贈与」だ。
実際に、国税庁のまとめによれば、21年に贈与した人は前年比9.5%増の53.2万人と、駆け込み贈与は増えている。
相続に詳しい専門家へ取材を進めると、「駆け込み贈与は得しかない」という声が集まった。次ページでは、相続税・贈与税の大改正に備えた、今しかできない節税術をお届けする。