中国がくしゃみをすると、コモディティー(国際商品)が風邪をひくと昔からよく言われる。論理的には、中国が回復すれば、コモディティーも良くなるはずだ。銅やアルミニウム、鉄鉱石などの工業用金属は、中国が経済活動再開の準備を進めていることが明らかになるにつれ、目覚ましい上昇を遂げている。だが今回、投資家が立ち止まって考えるべきいくつかの懸念材料が存在する。特に、中国の国内住宅市場が依然として低迷していることだ。中国の住宅市場は鉄鉱石をはじめとする金属の需要が世界で最も大きい。ロンドン金属取引所(LME)で銅は1トン=8536ドル前後で取引されており、7月の安値から約20%上昇している(ファクトセット調べ)。LMEのアルミニウム価格も9月下旬の安値から約20%高となっている。CEICのデータによると、鉄鉱石も遅ればせながらこの1カ月で23%上昇している。
銅とアルミの強気相場、勇み足か
中国の「ゼロコロナ」政策緩和を背景に、急速な景気回復への期待高まる
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