楽天 解体の序章#予告Photo:enjoynz/gettyimages

携帯電話事業を展開する楽天モバイルの巨額赤字が“雪だるま”のように膨らんだことで、楽天グループは「解体の危機」にひんしている。楽天本体が2022年12月期決算で4期連続の最終赤字を計上するのは確実。携帯事業に必要な巨額の資金は有利子負債で調達してきたが、足元で資本が不足し始めた。すでに楽天証券株の19.99%をみずほ証券に譲渡して800億円を確保。23年にも楽天銀行と楽天証券ホールディングスの上場を予定し、虎の子の金融事業の切り離しを進めている。だが、正念場はその先だ。これから始まるのは、楽天モバイルの切り離しか、楽天本体の救済か。日本郵政、みずほフィナンシャルグループに続き、三木谷浩史会長兼社長が頼るスポンサーは誰か?特集『楽天 解体の序章』では、命運を懸けた携帯事業が本体を脅かすという“本末転倒”のグループ解体劇の実像に迫る。12月26日(月)スタート、全6回。

#1 12月26日(月)配信
楽天がモバイル事業「緊急赤字対策」に着手!禁断のコスト削減が招く通信網“断絶”危機

楽天 解体の序章#1写真:つのだよしお/アフロ

 楽天グループの三木谷浩史会長兼社長が、携帯電話事業の巨額赤字の圧縮に向けて緊急対策に乗り出したことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。「0円廃止」で解約が相次いだ携帯電話契約を回復させることは喫緊の課題だが、コスト削減策には携帯事業者としてご法度ともいえる「禁断の策」が盛り込まれている。

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#2 12月27日(火)配信
楽天に蔓延する「不正連鎖」の闇、今度はモバイル部門で発覚した金銭着服の全構図

楽天 解体の序章#2

 楽天グループの携帯電話子会社の楽天モバイルで、基地局建設の発注を巡って下請け業者を巻き込んだ大規模な不正が発覚した。この構図は、日本郵政との提携と引き換えに切り捨てた物流事業「楽天エクスプレス」で明らかになった金銭着服の不正と酷似している。楽天内部で不正が繰り返されるのはなぜなのか。楽天グループを覆う「不正連鎖」の闇に迫る。

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#3 12月28日(水)配信
楽天のプラチナバンド交渉は「救世主ドコモ案」で決着か、念願の電波獲得でも先は視界不良

楽天 解体の序章#3Photo:Diamond

 楽天モバイルが、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの通信大手3社と大立ち回りを演じた「プラチナバンド」の獲得交渉に出口が見えてきた。既存3社が電波の一部を楽天に割譲するという「楽天寄り」の総務省報告から一転、ドコモが解決策に動いたのだ。これにより、楽天のプラチナバンド獲得が一気に現実味を帯びたが、楽天には、その先に立ちはだかる難題がある。

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#4 12月29日(木)配信
楽天グループ解体のトリガー!?みずほが“証券出資”で描く「楽天経済圏支配」

楽天 解体の序章#4Photo:SOPA Images/gettyimages

 携帯電話事業の巨額赤字で資金繰りに窮した楽天グループは、虎の子の金融グループ解体の引き金を引いたのか?楽天傘下の楽天証券に19.99%を出資したみずほフィナンシャルグループは虎視眈々と「楽天経済圏」を自陣に引き寄せる絵を描く。楽天の“大義なき”金融子会社の上場計画は、後戻りできないところまで来ている。

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#5 12月30日(金)配信
楽天の「救世主」は誰?日本郵政、みずほに続き三木谷総帥がすがる新スポンサー候補

楽天 解体の序章#5Photo:JIJI

 すでに楽天の財務は危機的な水準に達している。有利子負債での調達は限界に至り、資本の増強は待ったなし。正念場は、楽天銀行や楽天証券ホールディングスの「上場の先」にやって来る。果たして、楽天を救うのは誰なのか。

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#6 12月31日(土)配信
楽天がEC躍進の裏で日本郵政は赤字物流センター増殖中、提携の明暗くっきり

楽天 解体の序章#6写真:つのだよしお/アフロ

 2021年に楽天グループの救世主となった日本郵政。楽天は郵政から1500億円もの出資を引き出しただけではなく、物流投資の重荷から解放されることになった。コロナ禍の巣ごもり需要が一服した後も楽天市場は急拡大を続けている。三木谷総帥が郵政から得た果実はあまりにも大きい。その功罪に迫る。

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