男子進学校「桐朋」人気が復活、その理由とは女子部と共に慈恵会医科大の研究室訪問への参加も 写真提供:桐朋中学校・高等学校

女子部や音楽学部もある桐朋学園

――同じ学校法人には音楽学部のある桐朋学園大学もありますね。

原口 中学は本校にいて、高校からは女子部の桐朋女子高校(調布市)内にある、男女共学の音楽科に進んだ生徒もいます。女子校なのに男子生徒がいるという珍しい例ですが、本校からの推薦制度もあります。

――桐朋女子との交流は何かありますか。

原口 家庭科の授業の一環で、例年、高2の代表者が交流会を行っています。ジェンダーという考え方の下で、男女の違いをどのように受け止めていくか。コロナで見合わせていましたが、今年復活しました。

 家庭科の教員によると、今どきの男子は、男子校だからといって男子的な発想しか持っていない生徒は少数で、男の子だから女の子のこういうことは分かっていないよね、というような問い掛けをすると、そういう扱いはされたくないとすごく反発するそうです。

――距離的に近いというと一橋大ですが、何か交流はありますか。

原口 以前、留学生の方にお越しいただいて、異文化交流をしていたことはありました。現在、高大接続の協定を結んでいるのは電気通信大です。これは女子部が先に進めていたのですが、本校からの卒業生も多い慈恵会医科大との交流も進みつつあります。

――芝とも始めましたし、慈恵会医大はいま、高大接続に熱心ですね。

原口 連携だけでは意味がないと言っていだだいており、昨年11月には女子部と一緒に、医学に強い関心を持っている生徒が研究室訪問を行いました。再生医療や解剖学の研究者からレクチャーを受けたり、女子部卒業生でアレルギーの研究者の方からもお話しいただきました。

男子進学校「桐朋」人気が復活、その理由とは図書館では、女子校のように華やかな展示で「桐朋科学博物館」を演出、「みや林」に面した読書スペースも
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