まだ始まったばかりだが、投資家はここ数週間、インフレばかりに目を光らせる姿勢を改め、経済への朗報が株式への朗報にもなる新たな型へと再び市場を移行させ始めている。これは、クリスマス直後から1月中旬までS&P500種指数を押し上げてきた上昇相場とは大きく異なる。その間にはインフレ懸念の後退を受けて債券利回りが低下していた。株価はそれ以降、「債券利回りの低下時に上昇」から「債券利回りの上昇時に上昇」する形に変化し、今世紀の大半にわたり正常とみなされている状態に戻った。言い換えれば、「インフレ率が上昇するから経済成長は悪い」ではなく、「企業利益が増えるから経済成長は良い」と解釈されているということだ。かつてのような状態に戻れると期待している投資家にとっては残念なことだが、今の状況は続かないと考えられる理由がいくつもある。
米市場「株高・債券安」は復活したが
そのパターンが長続きしない理由はいくつもある
有料会員限定
あなたにおすすめ