外国企業による対米投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)のメンバーは、中国とつながりのある自動運転トラックの米新興企業トゥーシンプル(TuSimple)の幹部について、産業スパイ容疑で訴追を検討するよう米司法省に勧告した。事情に詳しい複数の関係筋が明らかにした。関係筋によると、刑事訴追の勧告は昨年末に行われた。創業者2人と最高経営責任者(CEO)が、中国の新興企業に対して不正に技術を提供しているとの懸念が理由だという。こうした懸念は、CFIUSが昨年開始したトゥーシンプルを巡る国家安全保障に関する審査で収集した資料を根拠としている。財務省所管のCFIUSは、司法省や国防総省、その他の連邦政府機関の代表者が委員に名を連ねる。委員会は、国家安全保障上の観点から国境を越えた取引を審査し、リスク軽減に向けた措置の導入や取引の阻止を大統領に勧告できる権限を持つ。
米自動運転企業幹部にスパイ容疑、中国に技術流出か
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